公開: 2024年5月18日
更新: 2024年5月18日
米国社会では、専門家の能力を評価する場合や、高度な専門教育を実施している教育組織の実力を評価するとき、既に実社会で専門家としての評価が決まっている経験豊かな専門家を集め、評価のための第三者グループを編成し、対象となっている専門家や組織の現場における活動の実地監査を行い、第三者グループの意見をまとめて、個人や対象組織が十分な能力を持っているかどうかを判定します。例えば、ある大学の特定の学部・学科における教育プログラムが専門家の育成に寄与しているかどうかを評価します。
このような行為は、一般的に{アセスメント」と呼ばれています。専門家グループを編成して、現地調査を実施するのは、「アセスメント」を行うための、具体的な方法の一つです。例えば、ある組織が、社会に提供しようとしている製品やサービスが、社会の要請に応えるものであるかどうかを、事前に評価し、それが単なる当事者の主張ではなく、実際に可能であることを第三者である専門家が、現地調査の結果に基づいて証言するものです。
このアセスメント方式による能力の評価には、時間と費用が必要です。アセスメントに参加する専門家の育成にも、時間と費用が必要になります。米国社会では、そのようなアセスメント事業は、公的な組織が実施するのではなく、公的な組織が、民間の組織に依頼して実施する例が一般的です。つまり、アメリカ社会では、そのような専門サービスを提供する企業や団体が担えるようになっています。そのような枠組みは、これまでの日本社会には定着していません。